わかっちゃいるけど

Written by tomato

仕事の話で盛り上がった、いや盛り下がってしまったのである。

なぜ仕事がうまくいかないか、という話だった。抽象的な議論ではなく、現実的な話である。ただし情報保護の観点から、ここに書く内容は抽象的になるので了とされたい(笑)。

昨日、とある偉い人に見せるために、私の担当しているプロジェクトの成果物を会議テーブルに並べていたら、いつの間にやら机面を埋め尽くすほどの 量になってしまっているのに初めて気がついて、お互い「いやーこれほどまでになっているとは」「ここまでやる会社はありませんよね」と盛り上がっていたの である。今度社長報告に行くときは、これを段ボール箱に詰めて持ち込もうかという冗談まで出た。そんなのできるはずないけど。
だが、実はこのプロジェクトはとある事業本部の主力製品の付随物のようなものなので、ではその事業本部は、という流れになっていったわけである。

そこはメチャクチャだった。いや仕事はそれなりにやっている。でかい本部なので、売り上げもけっこういっているのだが、内容というかやり方が駄目 なのだ。外から見ていると判らないが、私はかつてその本部にいたことがあるし、今回のプロジェクトで色々調べて回ったのでよくわかる。こっちに入ってくる 情報からも明らかなのだが、その本部は

まるで太平洋戦争中の日本軍みたいな戦い方をしている。

のであった。

大本営発表は勇ましいし、確かに戦果を上げてもいる。しかし戦力の逐次投入、無理な戦略目標と場当たり的な戦術の行使、初年兵を前線にいきなり投 入してバタバタ戦死させていて、数少ないできる人材に加重労働を強いて使い潰している。何よりいけないのは、将来的なビジョンを実現するための余裕がまっ たくない戦い方をしていることなのだ。

原因ははっきりしている。司令部がアレなのだ。もっと言うと、大本営から下される命令に逆らえない司令部が、とりあえずつじつまをあわせて作戦指導しているからである。さらに言うと、

誰も責任を取りたがらない

からなのである。

旧日本軍は、バンザイ突撃をさせることによって、作戦を成功させてきた。とりあえずその場はそれで収まる。しかし、それではいつまでたってもバン ザイ突撃しかできない。戦車を開発して投入するとか、空陸共同作戦をやるとか、仕事をシステム化していかないと、いずれは消耗してしまう。
わかってはいるのだ。みんな知っている。しかし、誰一人「よし。俺が責任をとる。ここでいったん引いて、体制を立て直そう」というえらい人がいないのである。当然かもしれない。そんなことを言った途端、その人は首だ。

わかっちゃいるけどやめられない。
それでも会社は動くし、我々の給料も出ている。そういうもんなんだろうなあ。

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